水田雅也Mizuta Masaya
Profileプロフィール
愛知県生まれ。京都府在住。九州大学大学院芸術工学府デザインストラテジー専攻修了。「動物と人間の関わり」をテーマに活動。対象となる動物と人間の関わりについて調査し、その中で生じた矛盾や違和感を起点に作品制作を行う。
■展示(直近5つ)
2023“ATAMI ART GRANT 2023” 尾崎ランドビル, 静岡
2023“豊岡演劇祭2023” アイティ前芝生広場, 兵庫
2023“防犯ゼミ” ゆいぽーと, 新潟
2022“現実47” 大分県立美術館, 大分
2022“天神アートプロジェクト” 福岡天神センタービル, 福岡
■AIR
2023“豊岡演劇祭2023レジデンス” 兵庫
2023“YUI-PORT AIR” 新潟
2023“小林和作旧居仮活用企画” 尾道空き家再生PJ, 広島
2022“清島アパート” BEPPU PROJECT, 大分
■受賞/助成
2024“WACCA ART AWARD 2024” グランプリ
2022“2022年度グッドデザイン・ニューホープ賞” 入選
2022“公益財団法人松浦芸術文化財団現代芸術家助成” 採択
Statementステイトメント
私は「動物と人間の関わり」をテーマに作品制作を行っています。対象となる動物と人間の関わりについて調査し、その中で生じた違和感を起点に表現を探求しています。表現手法としては、映像、立体、テキスト、音声などを用いたインスタレーションです。
動物と人間の関わり方は、個々の価値観や解釈、時代、文化によって大きく異なります。また、地域によっても異なる動物観が存在します。動物の主観を理解することは不可能であり、どのような関係を望んでいるのか完全には知ることができません。そのため、人間はそれぞれが独自の方法で動物と関わり、自分とは異なる関わり方に対して違和感や矛盾を感じるのです。
私が最初に違和感を覚えたのは、2018年にスイスで制定されたロブスターに関する法律です。ロブスターを含む甲殻類を生きたまま熱湯で茹でる調理法を禁止し、調理前に気絶させるか、即座に絶命させなければならないというものでした。これは、ロブスターが痛みを感知する可能性があるという研究結果を踏まえての措置でした。日本で生まれ育った私にとっては、ロブスターが愛護対象になることや、痛覚の有無によって道徳的な配慮が変わる点に違和感を抱き、制作活動に強い影響を与えました。
作品制作は、対象の動物を選定することから始めます。主題となる動物は、蚊やアリなどの昆虫、鳥類、爬虫類、哺乳類など、日常生活で見慣れた動物や、その土地の人々にとって身近な動物です。特に、人々が関心を持って語りやすく、価値観が表出しやすい動物を選びます。その後、対象動物と人間の関わりについての調査を行います。主に、文献調査や現地での観察、インタビューなどの手法で情報を収集し、表現を探ります。私は制作活動を通して、動物に対する視点や態度、関わり方を探求しています。