堀川すなおHorikawa Sunao

堀川すなお

《バナナ/遠い、近い、構造(29)、女 no.1》2015、色鉛筆、マイラーフィルム、 h63cm×w95cm

※画像と出品作品は異なる場合があります

協力・サポート:公益財団法人日本文化藝術財団、広島大学

Profileプロフィール

【主な個展】
2021年:分かろうとしようとする行為/ 東大阪市文化創造館
2019年:Sunao Horikawa Window Display Work/ ポーラ ザ ビューティー銀座
2014年:クリテリオム87 堀川すなお/ 水戸芸術館現代美術ギャラリー第9室
【主な展示】
2022年:A-LAB Exhibition vol.35 「目で目は見えぬけれども」 / あまらぶアートラボA-Lab
2020年:3331 ART FAIR / 3331 art chiyoda(高橋瑞木氏推薦:CHATチーフキュレーター)
2019年:ARTIST FAIR KYOTO 2019/ 京都府京都文化博物館 別館 (塩田千春氏推薦:現代美術家)
2018年:未完の庭、満ちる動き/ 青森公立大学国際芸術センター青森
2018年:ポーラミュージアムアネックス展/ ポーラミュージアムアネックス
2017年:清流の国ぎふ芸術祭 ART AWRD IN THE CUBE 2017/ 岐阜県美術館
2012年:VOCA展ー新しい平面の作家たち2012/ 上野の森美術館(高橋瑞木氏推薦:水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)

Statementステイトメント

堀川すなおの制作の出発点は、「目の前に存在する対象に対して、自明とされる対象の捉え方とは別の捉え方があるのではないか」という疑問である。つまり、日常的に目にする3次元の対象物を2次元の媒体に変換する過程において、写真のように目の前の物事を忠実に記録したかのような対象の捉え方や、遠近法のような広く知れ渡り使用されている対象の捉え方があるが、堀川の制作では、このような対象の捉え方とは異なる手法を模索する。

対象の捉え方の新たな手法を模索するにあたり、堀川は人が対象を認識する過程に着目している。人は日常的に対象を認識する際、過去の経験や知識に基づいて無意識のうちに、その対象が何であるかを判断している。しかし、その判断には時として先入観や固定概念が影響を与えている。そのため、堀川が対象を捉える際には、対象をよく観察することを重視している。そして、人がどのように対象を捉え、認識し、理解しているのか、いくつかの認識の過程を想定し、制作に用いている。例えば、対象を認識する上で必要な対象の形を抽出し、その形を個々の対象だけでなく、対象が属するカテゴリー全体、つまり特定のバナナの形ではなく、「バナナ」という名称をもった物に共通する形に簡略化することで、人が対象を捉える際に対象に付随するイメージで捉えていることを表す制作手法や、人が対象を認識する際に、対象の全体像ではなく、興味を持った部分や印象に残った部分に着目し、その一部分から対象全体を構成していることを、特徴的な部分の拡大や誇張によって表す制作手法である。

このように、堀川の制作では、人がどのように対象を捉えているのかを視覚化し、人間の先入観・固定概念に対する問いかけを促し、対象を新しい視点で捉えることができる表現方法を開拓することを目標としている。

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