tsumicharatsumichara

Profileプロフィール
大学では数学を、大学院では経営学を専攻。コンサルティングファームに勤務した後、起業。2019年より経営の傍らアーティスト活動を開始。2021年、社長退任と同時にアーティスト、デザイナーとしての活動を本格化。デジタルメディアやテクノロジーを活用して、人々の心を動かす作品を制作。人間の感覚、社会課題、時代性、自然との関係など、さまざまなコンセプトに焦点を当てている。ペインターとしての表現を軸に、サイトスペシフィックな壁画、ストリートでのインスタレーションなど表現の幅は絵画にとどまらない。近年は作品に社会的なインパクトをもたせるため、ホテル、公共施設、企業と連携したアートプロジェクトのディレクションも。
主な活動に、うるまシマダカラ芸術祭(沖縄県)での壁画制作、瀬戸内リトリート青凪(愛媛県)でのイベントディレクション、風プロジェクトでの壁画制作、みんなの空間プロジェクト(愛媛県)などがある。受賞歴として、シブヤピクセルアート優秀賞(2021年)、WATOWA ART AWARDファイナリスト(2023年)、Fukuoka Wall Art Project優秀賞(2024年)などがある。
Statementステイトメント
私の制作は、社会や自然に内在する現象の捉え方に変化をもたらすような、知覚の転換を促す体験の創出を目指しています。
風や人々の動き、他者のふるまいといった、一見見えにくい出来事や力をとらえ、デジタル技術や壁画、絵画といったメディアを通じて可視化しています。
制作において大切にしているのは「自分以外のエージェントによって描かれている」という感覚です。プログラムで生成された行動データや、自然の軌跡を捉えた3Dグラフィックなど、私の外側から与えられる要素を取り込みながら、物質的な作品へと変換。
このようにして生まれる作品は、単なる視覚的なアウトプットではなく、その背後にあるプロセス──他者や環境との交わり、テクノロジーとの協働、そして時間の蓄積──によって意味を帯びていきます。制作の過程そのものが、社会や自然との関係性を織り直す試みであり、その中で立ち現れる痕跡や違和感、あるいは偶発的な出来事が、作品に複層的な意味を与えていきます。
作品は最終形ではなく、そうした過程の集積として存在し、見る人に対しても新たな解釈や感覚の余地を残すものになればと考えています。