高屋永遠Takaya Towa

高屋永遠

高屋永遠《罔象<此方/彼方>》, 2023 , パール材、顔料、油、麻キャンバス

※画像と出品作品は異なる場合があります

Profileプロフィール

高屋永遠

現代美術家。
1992年東京都生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校卒業。現在は東京を拠点に活動する。
流麗な線と神秘的な色彩が特徴的な絵画は、 空間、 時間、 存在についての領域横断的な考察に基づき制作され、 国内外の土地固有の素材や植物などから色材を自作する。並行して仮想現実上での描画システムの考案や異分野の技術を応用した表現などを探求。2022年より資生堂みらい開発研究グループと化粧品原料を用いた共同研究を実施。繊細な色のスペクトラムの探求と豊かな階調が織りなす独自の奥行きは、鑑賞者を日常から切り離された精神の空間へと誘う。

Statementステイトメント

私の制作者としての主眼は、私たちの世界に対する認識を、人間が操作できる言語的な認識から非言語的な認識の領域へと、色彩を通して押し広げることが可能かという探求にあります。


色彩を通して、言語では説明しきれない領域にある世界への接近を試みることで、複雑化する現実的な世界にある概念的な衝突を乗り越える余地を探求しています。


この存在論的な問いかけのための平面作品は、メイクアップで使われるパール剤や金属、国内外の土地固有の素材を絵の具にすることで、それぞれの物質の光の屈折率の差異により、人間の目には揺動する平面として現れます。展示空間の光の変化とともに、鑑賞者が作品との距離や角度を変えながら体験的に没入し、瞑想的な経験をするためのものです。作品は、感覚器としての人間の身体の可能性を考察するための装置とも言えます。


同時に、平面上には揺動する多次元的な奥行きが生じます。私たちの心の状態と、展示空間の光の変化と呼応して、奥行きが変化する作品は超越的な次元の一部分が結晶化したものです。

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