手嶋勇気Tejima Yuki

手嶋勇気

手嶋勇気《I've Got Peace Like a River(AID#61)》, 2022 , w1455×h1121mm , Photo:橋本健佑

※画像と出品作品は異なる場合があります

Profileプロフィール

1989年、北海道生まれ。2014年、広島市立大学大学院芸術学研究科修了。写実絵画の技法研究と制作を経て、即興的でドローイングのような絵画を制作する。主な題材として広島の風景を描く作品は、戦後広島の画家たちが街並みをたくさんスケッチした事実を下敷きに、作家自身がその土地の歴史や営みとどう関わるのかを模索する試みである。
主な展覧会に「ハイライト+リレーションズ[ゲストアーティスト:手嶋勇気]」(広島市現代美術館、2024年)、「VOCA展 2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、2022年)、「個展:ひろしまスケッチ vol.2」(EUREKA、福岡、2022年) など。ディレクションに「原民喜 -かすかにうずく星-」(ギャラリー交差611、広島、2018年)。アーティスト・イン・レジデンスに「KASHIMA2024」(BEPPU PROJECT、大分)。「sanwacompany Art Award / Art in The House 2021」グランプリ受賞。

Statementステイトメント

《AID》シリーズは、土地の文化的・歴史的文脈と自身を接続するために、地域に根ざした画家たちの軌跡を辿り、現代のツールを用いてその歴史を再考する作品シリーズです。
主に広島の風景を題材としており、戦後広島で活動した画家たちが街並みを描いたスケッチを数多く残していることが背景にあります。複雑な状況下で行われたこのような活動に対し、絵画を通してどう関わり、新たな視点を見つけられるかを探求しています。
シリーズでは、当時の画家たちが描いた場所や、描くべき眺めやモニュメントを選び、実際に現地でスケッチを行います。スケッチにはスマートフォンのドローイングアプリを使用し、紙とペンの代わりにデジタルデバイスを使って風景を新たに描きなおします。
完成したスケッチ(CG画像)は、色ごとにプロジェクターを用いて支持体に投影し、線や面をなぞることで作品が完成します。このプロセスは、デジタルで描いた絵画をレイヤー構造で再解釈し、アナログに変換しながら描きなおす過程となります。
こうして描くことで、絵画的な行為や解釈が僕自身と土地とのつながりを深め、土地の眺めについて何度でも考え続けるための実践になっています。

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