イ・ヘリムLee Hyelim

イ・ヘリム

イ・ヘリム《Air-Scenery #grid3》, 2024 , 2720mm×1040mm×20mm , 手漉き紙、フォトコラージュ, Photo:ベク・ヒョンギョン

※画像と出品作品は異なる場合があります

Profileプロフィール

韓国生まれ、日本在住。時間と記憶、そして日常に潜む「忘却」の感情を主題に制作を行う。自身で漉いた紙を用い、素材と手作業の反復によって、抽象的な概念である「時間」の物質化を試みる。記憶が薄れていく感覚や、繰り返される日常の中に潜む一瞬の感情をすくい取るように、層を重ねた紙の表現に昇華している。現在は日本を拠点に、制作と研究を行っている。2024年多摩美術大学大学院美術研究科博士後期課程終了、博士号(美術)取得。主な個展には2025年6月「ユンスル:陰翳」lights gallery(愛知県名古屋)、2024年10月「Captured Disappearance」materiaux gallery(韓国ソウル)などがある。

Statementステイトメント

私は主に、紙を素材とした平面および立体作品を制作している。私にとって紙は、文字や絵を記すための単なる媒体ではなく、時間の痕跡であり、記憶の宿り木であり、感覚の層そのものである。自らの手で漉く紙には、素材と向き合いながら通り過ぎた時間が沈殿し、層となって静かに積み重なっていく。私がつくる紙は、平面上にとどまらず、触れられる時間や揺らぐ記憶の物理的なかたちとして立ち上がり、その重なりの中に自らの感覚が息づいていると感じている。近年は、影や陰翳といった目には見えにくい感覚のゆらぎを織り込みながら、視覚にとどまらない気配や非物質的な要素まで含めて、紙が持ちうる立体性のあり方を模索している。

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